R/URBAN DESIGN OFFICE LLC

TOKYO CODe

TOKYO CODe

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TOKYO CODe

2003

われわれは都市のコードハッカーである。われわれは東京の複雑なコードを解読し、世界中の建築関係者にヴィジュアルに紹介することを目的とする。
東京は三二〇〇万人を超える巨大都市であり、その構造は常に変化し続け、非常に複雑である。東京を一言で言い表わすことは不可能に近い。
外国人にとって東京の正確な知識を得ることはさらに難しい。その理由はまず言語の障害があるため、次に東京におけるリサーチのほとんどが定量的であり、データの海に知識が埋もれているためである。また、海外のメディアによるステレオタイプな視点によって東京の本質は隠されている。
東京を理解し海外の人に紹介しようとする時、これらの障害をうち破り、新たな解釈を提示することが必要である。TOKYO CODeの目標は東京のありふれたイメージを取り払い、その真の姿を世界中に紹介することである。
このプロジェクトではまず東京をかたちづくる一連のcodeを解読する。ここでのcodeとはシステム、ルール、パターン、言語、数式、アルゴリズムなどさまざまであり、これらを全てひっくるめてTOKYO CODeと呼ぶことにする。次に選択したcodeをdiagraphic(Dialog+Graphic)に変換し、東京の姿を提示する。diagraphicとはdia-gramの論理性とgraphicの美しさを兼ね備えたものであり、言語にとらわれずに東京内外の人がアクセスできるようなヴィジュアルな表現である。
東京は確かに複雑な巨大都市だが、あるcodeを選びdiagraphicに変換することによりその単純な構造が浮き彫りになる。しかし、もちろん東京は何かひとつのcodeだけで解読できるような単純なものではなく、それら無数の抽象化された東京の重ねあわせとして今われわれが生活する真の東京がある。
最後にこれらの知識をただ単に記述したり、まとめたりするのではなく、多数の人が参加するオンラインゲームでこのプロセスを逆行する。このゲームは、世界中の誰もがアクセス可能なインタラクティヴな知の創造に関するシミュレーションであり、新たな都市を計画するための新しいアーバニズムの模索でもある。
最終成果物として本を出版する。これは東京の解釈や実践を促す知的なコード・バンクとなるだろう。そして、リアルな東京を共有したいと思っている世界中の人々にとって有用なツールとなるはずだ。

結果・掲載:「10+1」No.33
共同設計者:ジョアン・ジャコビッチ

TOKYO CODe

2003

The research project to visualize the real image of TOKYO by hacking the complex code of city.

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